抗がん剤と高度活性化NK細胞療法の併用で原発が1/10まで縮小!
70歳男性
平成20年9月にPET-CTにて後腹膜腫瘤を指摘されます。進行性ではなかったため、経過観察をされていました。
しかし、平成21年6月にはリンパ節の腫大が後腹膜だけではなく、頸部(首)・腋窩(わきの下)・鼠径(足の付け根)のリンパ節でも認められるようになります。
精密検査の結果、B細胞由来の悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)であり、悪性細胞は脊椎にまで及んでいました。
病期でいえばステージⅣ。主治医からは抗がん剤治療を提案されます。
非ホジキンリンパ腫は比較的、抗がん剤が効きやすいと言われる中で、この患者様の悪性度は「低悪性度」であり、他の悪性度に比べ、抗がん剤が効きにくい分類でした。
血液疾患である白血病やT細胞由来の悪性腫瘍の場合、残念ながらその発症機序より、当クリニックの免疫細胞療法を行うことが困難となります。この患者様の場合、病理診断の結果「B細胞由来」の悪性リンパ腫だったため、治療適応となりました。
平成22年8月より抗がん剤治療との併用で、高度活性化NK細胞療法を開始されました。
初回の抗がん剤治療では、痒み等の副作用に悩まされましたが、2回目以降の抗がん剤治療は高度活性化NK細胞療法と併用して行えたこともあり、手先のしびれが軽度出現した程度でした。
抗がん剤治療の副作用が強いと言われていた中で、順調に抗がん剤治療を3回行うことが出来ました。 抗がん剤治療を3回・高度活性化NK細胞療法を5回投与した後の腫瘍マーカーは半減していました。
頸部(首)・腋窩(わきの下)・鼠径(足の付け根)のリンパ節の腫大も明らかに縮小していました。
・インターロイキン2受容体 1,383⇒650 (基準値:333~587)
抗がん剤を4回・高度活性化NK細胞療法を1クール(6回投与)終えた時点のCT検査では、原発に当たる後腹膜の腫瘤が1/10にまで縮小していました。
平成23年1月時点では、抗がん剤治療を5回で終了され、主治医の所では経過観察となっています。
副作用の影響などにより、長期に渡って抗がん剤治療を継続することが難しい場合があります。 そのような場合でも、高度活性化NK細胞療法は継続する事が可能です。
当クリニックでは患者様と面談の上で、主治医での治療がひと段落した場合に、高度活性化NK細胞療法を継続治療をすることによって、更なる改善を目指しております。