卵巣がんの手術を行うものの、腹膜転移が判明。副作用により抗癌剤治療が順調に進まない中、高度活性化NK細胞療法にて腫瘍マーカーが低下。
68歳 女性
3年前より腹部の熱感などの自覚症状がありながらも、確定診断がつかずにいたYさん。平成20年5月に卵巣がんの診断を受け、子宮と卵巣の全摘手術を行いました。
しかし、手術中に腸間膜・腹膜などへの転移が判明し、手術後から抗がん剤治療が始まる予定でした。
Yさんは精神的な負担に大変弱い方だったということです。そのうえ、術後でもなお、多くの病巣が腹腔内に残されていました。
このような理由から、より高い治療効果を求めて、抗がん剤と高度活性化NK細胞療法の併用治療を希望されました。
高度活性化NK細胞療法は2週間毎に1回投与のペースで実施しました。
幸いにも主治医が大変協力的であったため、入院治療を行いつつ治療を進めることが出来ました。
しかし、抗がん剤の副作用から白血球・血小板の数値が著しく低下。定期的な抗がん剤治療が困難な状態が長く続きました。
そういった状況下でも、高度活性化NK細胞療法の投与は骨髄抑制の影響をまったく受けないため、治療スケジュールの変更をすることなく、治療を継続することができました。
抗がん剤治療を2回投与し、高度活性化NK細胞療法を5回実施した時点で、治療前に高値だった腫瘍マーカーCA125が128→29(正常値35以下)まで減少していました。
抗がん剤治療の場合、効果の有無ではなく、その副作用から治療を中断せざるをえない場合があります。
これは進行性の病気と闘う患者にとって耐え難い恐怖だと思います。
高度活性化NK細胞療法の場合は、抗がん剤治療が止まっている時期でも継続して治療が可能です。
安心して治療に迎えるということも、非常に大きなメリットとなっています。